Windows 11でSSDの性能を引き出すために
パソコンの動作が以前より遅くなった……。
そう感じたことはありませんか?実は、SSDを搭載したWindows 11であっても、適切な設定を行わなければ本来の性能を発揮できないケースがあります。SSDは高速なストレージですが、使い続けるうちに書き込み速度が低下したり、システム全体のパフォーマンスに影響を及ぼしたりすることがあるのです。
この記事では、Windows 11環境でSSDのパフォーマンスを最大限に引き出すための12の最適化手順を、ソフトウェア販売に詳しいITライターの視点から解説します。中小企業のPC環境整備から個人ユーザーまで、幅広い方に役立つ実践的な内容をお届けします。
SSDの最適化は、単に速度を向上させるだけでなく、ドライブの寿命を延ばし、システムの安定性を高める効果もあります。セキュリティやライセンスの観点からも、正規のWindows 11を使用することが前提となりますので、その点も含めて詳しく見ていきましょう。
SSD最適化の基本〜TrimとGPTフォーマット
Trimコマンドが有効になっているか確認する
SSDの最適化において最も重要なのが「Trim」コマンドです。
Trimは、SSDの不要になったデータ領域をコントローラが認識し、書き換え時に事前に解放する機能を指します。SSDではデータの上書きが直接できないため、古いデータの削除が遅れると書き込み速度が著しく低下してしまいます。Trimを実行することで、不要データの整理が自動で行われ、SSDの性能を維持できるのです。
Windows 11では、デフォルトでTrimが有効になっていますが、サードパーティ製のツールによって無効化されている場合があります。確認方法は以下の通りです。
スタートボタンを右クリックし、「Windows ターミナル(管理者)」を選択します。次に、「fsutil behavior query DisableDeleteNotify」というコマンドを入力してEnterキーを押してください。結果が「DisableDeleteNotify = 0」と表示されればTrimは有効です。もし「DisableDeleteNotify = 1」と表示された場合は、Trimが無効になっているため、有効化する必要があります。
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GPTパーティション形式を使用する
Windows 11を最大限に活用するには、GPT(GUIDパーティションテーブル)形式でドライブをフォーマットすることが推奨されます。
従来のBIOSは1970年代に開発されたため、現代の高速帯域幅と大容量データをサポートするようには設計されていませんでした。現在、ほとんどのPCはUEFIと呼ばれる新しいプロトコルを使用しており、起動時間とシャットダウン時間が大幅に短縮され、セキュリティ機能も強化されています。UEFIを使用してPCを起動するには、ドライブがGPT形式でフォーマットされている必要があるのです。
既存のシステムをMBRからGPTに変換する場合は、データのバックアップを必ず取ってから作業を行ってください。Windows 11の新規インストール時には、インストーラーが自動的にGPT形式を選択します。
ストレージ容量の管理と最適化スケジュール
SSDの空き容量を25%以上確保する
SSD上のデータが増えるほど、フラッシュ変換テーブルも大きくなります。
これは、ドライブ上のデータの場所をマップするデータベースのようなものです。他のドキュメントやスプレッドシートと同様、含まれるデータが多くなるほど、必要なデータを見つけるのに時間がかかってしまいます。SSDの75%のみをストレージとして使用し、ドライブの高速性を維持するために他の25%は空けておくようにしてください。これにより、時間の経過とともに耐久力も向上します。
空き容量が不足している場合は、不要なファイルの削除やクラウドストレージへの移動を検討しましょう。特に、大容量の動画ファイルや古いバックアップデータは、外部ストレージに移すことをおすすめします。
複数のSSDで役割を分散させる
SSD上のデータ量を管理する最も効率的な方法は、2つ以上のドライブを使用することです。
オペレーティングシステムとMicrosoft Officeアプリケーション用にプライマリSSD(C:/ドライブ)を保持し、他のアプリケーションをセカンダリドライブ(D:/ドライブ)にインストールします。ソフトウェアをインストールする際、インストール先を選択できるため、ドライブ文字をC:/Program FilesからD:/Program Filesに変更するだけで簡単に実現できます。
この方法により、システムドライブの負荷が軽減され、全体的なパフォーマンスが向上します。また、万が一システムに問題が発生した場合でも、データドライブは影響を受けにくくなるというメリットもあります。
最適化スケジュールを設定する
Windows 11には、ドライブを定期的に最適化するアプリケーションが標準で搭載されています。
ほとんどの専門家は、毎週のスケジュールを推奨しています。設定方法は、画面下部のWindowsアイコンをクリックし、「ツール」と入力して「Windowsツール」アプリケーションを開きます。次に「ドライブのデフラグと最適化」をダブルクリックし、最適化するドライブを選択してください。「最適化」ボタンでドライブを即座に最適化できるほか、「設定を変更」から自動最適化スケジュールを変更することも可能です。
デフォルトでは週1回の自動最適化が設定されていますが、ノートPCの場合は電源が入っていないと実行されないため、定期的に手動で実行することも検討しましょう。
システム設定の最適化でパフォーマンスを向上
インデックス作成を無効化する
Windowsのインデックス作成は、ファイルの場所のインデックスを作成することでファイル検索を高速化するために開発されました。
これはハードディスクドライブ(HDD)を使用していた時代には役立ちましたが、SSDの速度とパフォーマンスが向上した現在では、基本的にこの機能は必要なくなりました。インデックス作成を無効にすると、この機能によるCPUサイクルの使用が停止され、システムによるSSDへの多数の書き込みも停止します。
無効化するには、エクスプローラーで対象のドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択します。「全般」タブの下部にある「このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」のチェックを外して「OK」をクリックしてください。
視覚効果をオフにする
Windows 11には、美しいアニメーションや透明効果など、多くの視覚効果が含まれています。
これらの効果は見た目を向上させますが、システムリソースを消費し、特に低スペックのPCではパフォーマンスに影響を与える可能性があります。視覚効果を最小限に抑えることで、CPUとGPUの負荷を軽減し、SSDへのアクセス速度も間接的に向上させることができます。
設定方法は、スタートボタンを右クリックして「システム」を選択し、「バージョン情報」から「システムの詳細設定」をクリックします。「パフォーマンス」セクションの「設定」ボタンを押し、「パフォーマンスを優先する」を選択するか、個別に不要な視覚効果のチェックを外してください。
不要なバックグラウンドアプリをオフにする
Windows 11では、多くのアプリがバックグラウンドで常に動作しています。
これらのアプリは通知を受け取ったり、データを同期したりするために実行されていますが、使用していないアプリまでバックグラウンドで動作していると、システムリソースを無駄に消費してしまいます。設定アプリから「アプリ」→「アプリと機能」を開き、各アプリの詳細設定でバックグラウンド実行を制御できます。
特に、スタートアップ時に自動起動するアプリは、タスクマネージャーの「スタートアップ」タブから無効化することをおすすめします。必要なアプリだけを起動時に実行するよう設定することで、システム全体の起動速度とパフォーマンスが向上します。
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ストレージセンサーとディスククリーンアップ
ストレージセンサーを有効にする
ストレージセンサーは、Windows 11の便利な機能です。
この機能を有効にすると、一時ファイルやごみ箱の内容、ダウンロードフォルダ内の古いファイルなどを自動的に削除してくれます。設定アプリから「システム」→「ストレージ」を開き、「ストレージセンサー」をオンにしてください。さらに「ストレージセンサーを構成する」をクリックすると、クリーンアップの頻度や条件を細かく設定できます。
例えば、ごみ箱のファイルを30日後に自動削除する、ダウンロードフォルダのファイルを60日後に削除するなど、自分の使用状況に合わせてカスタマイズできます。これにより、手動でのメンテナンス作業が大幅に軽減されます。
ディスククリーンアップを定期的に実行する
ディスククリーンアップは、Windowsの古典的なメンテナンスツールですが、今でも非常に有効です。
このツールを使用すると、一時ファイル、システムエラーメモリダンプファイル、Windows Updateのクリーンアップなど、さまざまな不要ファイルを削除できます。検索ボックスに「ディスク クリーンアップ」と入力して起動し、対象ドライブを選択してください。「システムファイルのクリーンアップ」ボタンをクリックすると、より多くの項目が表示されます。
特に「Windows Updateのクリーンアップ」は、数GBの容量を解放できる場合があります。ただし、この項目を削除すると、以前のバージョンのWindowsに戻すことができなくなるため、システムが安定していることを確認してから実行してください。
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ドライバー更新と電源設定の最適化
SSDのファームウェアとドライバーを更新する
SSDのパフォーマンスと安定性を維持するには、ファームウェアとドライバーを最新の状態に保つことが重要です。
SSDメーカーは定期的にファームウェアアップデートをリリースし、パフォーマンスの改善やバグ修正を行っています。Samsung、Crucial、Western Digitalなどの主要メーカーは、専用のツールを提供しており、これらを使用して簡単にファームウェアを更新できます。メーカーの公式サイトから最新のツールをダウンロードし、指示に従ってアップデートを実行してください。
また、デバイスマネージャーからドライバーの更新も確認しましょう。「ディスクドライブ」を展開し、SSDを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。ただし、Windows Updateで提供されるドライバーよりも、メーカー提供のドライバーの方が最適化されている場合があるため、メーカーサイトも確認することをおすすめします。
電源プランを「高パフォーマンス」に設定する
電源プランの設定は、SSDのパフォーマンスに大きく影響します。
デフォルトの「バランス」プランでは、省電力のためにストレージデバイスが一定時間後にスリープ状態になる設定になっています。これをデスクトップPCで使用する場合は、「高パフォーマンス」プランに変更することで、常に最大のパフォーマンスを引き出すことができます。設定アプリから「システム」→「電源」を開き、「電源モード」を「最適なパフォーマンス」に設定してください。
ノートPCの場合は、バッテリー駆動時とAC電源接続時で異なる設定にすることも可能です。AC電源接続時は高パフォーマンス、バッテリー駆動時は省電力という使い分けが効果的です。
仮想メモリとページファイルの最適化
仮想メモリを適切に設定する
仮想メモリは、物理メモリ(RAM)が不足した際にSSDの一部を代替メモリとして使用する機能です。
Windows 11では、仮想メモリの初期値が自動設定で割当量が少なく設定されています。手動で割当てて最適化すれば、パフォーマンスを向上させることができます。設定方法は、スタートボタンを右クリックして「システム」を選択し、「システムの詳細設定」から「パフォーマンス」セクションの「設定」をクリックします。
「詳細設定」タブの「仮想メモリ」セクションで「変更」をクリックし、「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。推奨される設定は、初期サイズを物理メモリの1.5倍、最大サイズを物理メモリの3倍に設定することです。例えば、16GBのRAMを搭載している場合、初期サイズは24GB(24576MB)、最大サイズは48GB(49152MB)となります。
ページファイルを別のドライブに配置する
複数のSSDを搭載している場合は、ページファイルをシステムドライブとは別のドライブに配置することで、さらなるパフォーマンス向上が期待できます。
システムドライブ(C:)とデータドライブ(D:)がある場合、ページファイルをD:ドライブに配置することで、システムドライブへのアクセスが分散され、全体的な読み書き速度が向上します。ただし、この設定は上級者向けであり、誤った設定を行うとシステムが不安定になる可能性があるため、慎重に行ってください。
Windows 11の更新とセキュリティ対策
Windows Updateを常に最新の状態に保つ
Windows 11を定期的に更新することは、SSDのパフォーマンス維持にも重要です。
Microsoftは、Windows Updateを通じてストレージドライバーの改善やシステムの最適化を継続的に提供しています。設定アプリから「Windows Update」を開き、「更新プログラムのチェック」をクリックして、利用可能な更新がないか確認してください。特に、セキュリティ更新プログラムは必ず適用しましょう。
また、Windows 11では「オプションの更新プログラム」として、ドライバーの更新も提供されています。これらも定期的に確認し、SSD関連のドライバー更新があれば適用することをおすすめします。
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正規ライセンスのWindows 11を使用する
SSDの最適化を安全に行うためには、正規ライセンスのWindows 11を使用することが前提となります。
非正規版のWindowsでは、セキュリティ更新が受けられなかったり、システムの不安定性が生じたりする可能性があります。また、ライセンス認証されていないWindowsでは、一部の機能が制限されることもあります。正規のWindows 11ライセンスを取得することで、すべての最適化機能を安全に利用でき、長期的なサポートも受けられます。
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高度な最適化テクニック
システムの復元ポイントを適切に管理する
システムの復元ポイントは、問題が発生した際にシステムを以前の状態に戻すための重要な機能です。
しかし、復元ポイントはSSDの容量を消費するため、適切に管理する必要があります。検索ボックスに「復元ポイントを作成する」と入力して設定画面を開き、C:ドライブを選択して「構成」をクリックします。「システム保護をオンにする」がチェックされていることを確認し、最大使用量を約5%に設定してください。
この設定により、必要最小限の容量で復元ポイントを保持できます。また、重要な変更を行う前には、手動で復元ポイントを作成することをおすすめします。
Prefetchとスーパーフェッチを最適化する
PrefetchとSuperfetchは、頻繁に使用するアプリケーションの起動を高速化するWindows機能です。
HDDでは有効な機能ですが、SSDでは必ずしも必要ではありません。ただし、完全に無効化するとシステムの起動速度に影響する可能性があるため、慎重に判断してください。Windows 11では、SSDを検出すると自動的にこれらの機能を最適化しますが、手動で調整したい場合は、レジストリエディタから設定を変更できます。
レジストリの変更は上級者向けの操作であり、誤った設定はシステムの不安定化を招く可能性があるため、必ずバックアップを取ってから実行してください。
SSDの健康状態を定期的にチェックする
S.M.A.R.T.情報を確認する
SSDの健康状態を把握するには、S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)情報を確認することが重要です。
S.M.A.R.T.は、ドライブの状態を監視し、潜在的な問題を事前に検出する技術です。多くのSSDメーカーが専用のツールを提供しており、これらを使用してドライブの健康状態、温度、書き込み量などを確認できます。例えば、SamsungのSamsung Magician、CrucialのStorage Executive、Western DigitalのDashboardなどがあります。
これらのツールを定期的に使用し、SSDの寿命や異常がないかをチェックしましょう。特に、総書き込み量(TBW: Total Bytes Written)が保証値に近づいている場合は、バックアップを取り、新しいSSDへの交換を検討する時期かもしれません。
温度管理に注意する
SSDは高温環境下ではパフォーマンスが低下し、寿命も短くなる可能性があります。
特に、M.2 NVMe SSDは高速である反面、発熱しやすい傾向があります。SSDの温度は、前述のメーカー提供ツールで確認できます。一般的に、SSDの動作温度は0〜70℃の範囲ですが、理想的には50℃以下に保つことが推奨されます。温度が高い場合は、PCケース内のエアフローを改善したり、SSD用のヒートシンクを取り付けたりすることを検討してください。
ノートPCの場合は、冷却パッドを使用することも効果的です。適切な温度管理により、SSDの性能と寿命を最大限に引き出すことができます。
まとめ〜SSD最適化で快適なPC環境を実現
Windows 11でSSDのパフォーマンスを最大化するための12の設定手順を解説してきました。
Trimコマンドの有効化、GPTフォーマットの使用、適切な空き容量の確保、定期的な最適化スケジュールの設定、システム設定の調整、ドライバーとファームウェアの更新、仮想メモリの最適化、そして健康状態の定期的なチェック……これらすべてが、SSDの性能を維持し、システム全体のパフォーマンスを向上させるために重要です。
特に重要なのは、正規ライセンスのWindows 11を使用することです。正規版であれば、すべての最適化機能を安全に利用でき、セキュリティ更新も確実に受けられます。中小企業のPC環境整備においても、個人ユーザーの快適な作業環境構築においても、正規品の使用は基本中の基本と言えるでしょう。
これらの最適化手順を実践することで、SSDの書き込み速度の維持、システムの安定性向上、そしてドライブの寿命延長という3つの大きなメリットを得られます。定期的なメンテナンスを習慣化し、快適なPC環境を長く維持していきましょう。
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