Office法人向けボリュームライセンスとは?基本から理解する2025年最新情報
法人でMicrosoft Officeを導入する際、「ボリュームライセンス」という言葉を耳にしたことはありませんか?一般的な個人向けライセンスとは異なり、法人向けには特別なライセンス体系が用意されています。
企業規模が大きくなるほど、PCの台数も増え、Office製品の導入コストは無視できない金額になります。そこで効果を発揮するのが、複数ライセンスをまとめて購入できる「ボリュームライセンス」です。
2025年7月現在、Microsoft Officeのライセンス体系は大きく変化しています。従来のOpenライセンスは既に提供が終了し、新たなライセンスモデルへと移行が進んでいます。この記事では、最新のOffice法人向けボリュームライセンスについて、基本から応用まで徹底解説します。
特に中小企業のIT担当者や経営者の方々にとって、複雑なライセンス体系を理解することは容易ではありません。どのライセンス形態を選べばコスト効率が良いのか、自社に最適なプランはどれなのか、判断に迷うことも多いでしょう。
この記事を読むことで、Office法人向けボリュームライセンスの基本概念から、2025年最新の選択肢、コスト比較、導入方法まで、意思決定に必要な情報をすべて手に入れることができます。
2025年におけるOfficeボリュームライセンスの種類と特徴
2025年7月現在、法人向けOfficeライセンスは大きく「買い切り型」と「サブスクリプション型」の2種類に分かれています。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
買い切り型ライセンス(永続ライセンス)
買い切り型ライセンスは、一度購入すれば永続的に使用できるライセンス形態です。2025年における主な買い切り型ライセンスには以下のものがあります。
- Office LTSC 2024 – 最新の買い切り型Office(Long-Term Servicing Channel)
- Office LTSC 2021 – 前バージョンの買い切り型Office
- Software in CSP(Office LTSC) – OpenライセンスからCSPへ移行した永続ライセンス
買い切り型ライセンスの最大の特徴は、一度購入すれば追加費用なしで使い続けられることです。ただし、購入時のバージョンからアップデートできず、サポート期限も決まっています。
Office LTSC 2024は、特に安定性が重視される環境やインターネットに常時接続できない環境に適しています。例えば、官公庁の住民基本台帳関連システム、医療機関の検査機器、製造工場の制御システムなどが該当します。
サブスクリプション型ライセンス
サブスクリプション型ライセンスは、月額または年額で利用料を支払い続ける形態です。Microsoft 365として提供されており、主なプランには以下のものがあります。
- Microsoft 365 Apps for business – Officeアプリケーションのみ
- Microsoft 365 Business Standard – Officeアプリ+グループウェア機能
- Microsoft 365 E3/E5 – 大企業向け高機能プラン
サブスクリプション型の最大のメリットは、常に最新バージョンが利用できることです。また、1ユーザーあたり最大15台(PC5台・タブレット5台・スマートフォン5台)にインストールできる点も大きな特徴です。
クラウドサービスとの連携や、Teams・SharePointなどのコラボレーションツールが含まれるプランもあり、リモートワークやハイブリッドワークを実施する現代の企業環境に適しています。
法人向けボリュームライセンスのメリットとコスト比較
ボリュームライセンスの最大のメリットは、複数のライセンスをまとめて管理できることです。個別に購入するよりも管理工数が削減され、場合によってはコスト面でも有利になります。
買い切り型とサブスクリプション型のコスト比較
長期的なコスト比較をするために、5年間使用した場合の総コストを見てみましょう。一般的な中小企業(50ユーザー規模)を想定したケースです。
- 買い切り型(Office LTSC 2024):初期費用が高いが、5年間の総コストは固定
- サブスクリプション型(Microsoft 365):月額・年額費用が継続するが、常に最新機能を利用可能
注目すべき点として、Office 2019以降のバージョンは従来よりも値上げされた価格で提供されているため、長期利用を前提とした場合でも、必ずしも買い切り型が経済的とは言えなくなっています。特に3年以内の更新を検討している場合は、サブスクリプション型の方がコスト効率が良いケースが増えています。
管理面でのメリット
ボリュームライセンスの大きなメリットとして、一元管理の容易さが挙げられます。特にサブスクリプション型のMicrosoft 365は、管理者ポータルからユーザーの追加・削除やライセンスの割り当てが簡単に行えます。
買い切り型のOffice LTSCと比較すると、Microsoft 365はライセンス管理の手間が大幅に削減されます。端末ごとにライセンスを管理する必要がなく、ユーザー単位での管理が可能なため、人事異動や組織変更にも柔軟に対応できるのです。
また、サブスクリプション型では、使用状況の可視化やセキュリティ設定の一括適用なども可能で、IT管理者の負担を軽減します。
Office法人向けボリュームライセンスの選び方
自社に最適なOfficeライセンスを選ぶためには、いくつかの重要なポイントを検討する必要があります。ここでは、選択の判断基準を解説します。
業務環境と接続性による選択
まず考慮すべきは、業務環境とインターネット接続の状況です。常時接続が可能な環境であれば、サブスクリプション型のMicrosoft 365が適しています。一方、以下のような環境では買い切り型のOffice LTSCが適切です。
- インターネットに接続できない環境(セキュリティ上の理由など)
- システムの安定性が最重要視される環境
- 頻繁な更新が業務に支障をきたす可能性がある環境
例えば、製造現場の制御システムや、特定の医療機器と連携するシステムなどは、予期せぬ更新による影響を避けるため、Office LTSCが選ばれることが多いです。
必要な機能とアプリケーション
次に検討すべきは、必要な機能とアプリケーションです。基本的なOfficeアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)だけが必要なのか、それともTeamsやSharePointなどのコラボレーションツールも必要なのかを考えましょう。
Microsoft 365 Business StandardやEnterprise E3/E5プランには、基本的なOfficeアプリケーションに加えて、以下のような機能が含まれています。
- Teams(ビデオ会議・チャット)
- SharePoint(ファイル共有・イントラネット)
- Exchange Online(ビジネスメール)
- OneDrive for Business(クラウドストレージ)
これらのツールを活用することで、社内コミュニケーションの効率化やリモートワークの推進が可能になります。一方、Office LTSCにはこれらの機能は含まれておらず、基本的なOfficeアプリケーションのみが提供されます。
予算と長期計画
最後に考慮すべきは、予算と長期計画です。短期的には買い切り型の初期費用が高く見えますが、5年以上の長期利用を前提とする場合は総コストを比較する必要があります。
また、将来的なIT環境の変化も考慮しましょう。クラウド活用を進める計画があるなら、Microsoft 365のようなクラウドサービスとの親和性が高いサブスクリプション型が適しています。
一方、システム環境を長期間変更せず安定運用を重視する場合は、Office LTSCのような買い切り型が適している可能性があります。
法人向けOfficeボリュームライセンスの導入手順
ボリュームライセンスの導入手順は、選択するライセンス形態によって異なります。ここでは、主要なライセンス形態ごとの導入手順を解説します。
Microsoft 365(サブスクリプション型)の導入手順
Microsoft 365を導入する一般的な手順は以下の通りです。
- プランの選択と購入:必要なユーザー数と機能に応じたプランを選択し、Microsoft公式サイトまたは認定パートナーから購入します。
- 管理者アカウントの設定:Microsoft 365管理センターにアクセスし、管理者アカウントを設定します。
- ユーザーアカウントの作成とライセンスの割り当て:社員のユーザーアカウントを作成し、ライセンスを割り当てます。
- インストールとセットアップ:各ユーザーがOffice.comにサインインし、Officeアプリケーションをインストールします。
Microsoft 365の場合、管理者がユーザーにライセンスを割り当てるだけで、ユーザー自身がインストールを行うセルフサービス方式が可能です。また、Office展開ツールを使用して一括展開することもできます。
Office LTSC(買い切り型)の導入手順
Office LTSCを導入する一般的な手順は以下の通りです。
- ライセンスの購入:必要なライセンス数をMicrosoft認定パートナーから購入します。
- ボリュームライセンスサービスセンター(VLSC)へのアクセス:VLSCにアクセスしてライセンスキーとインストールメディアを入手します。
- 展開計画の作成:Office展開ツールを使用して構成ファイルを作成します。
- インストールとアクティベーション:各端末にOfficeをインストールし、ライセンス認証を行います。
買い切り型の場合、端末ごとにライセンス管理が必要になるため、資産管理の仕組みを整えておくことが重要です。また、大規模な展開の場合は、Office展開ツールを使用した自動化が効率的です。
ライセンス管理のベストプラクティス
ボリュームライセンスを効率的に管理するためのベストプラクティスをいくつか紹介します。
- ライセンスインベントリの定期的な確認:使用中のライセンス数を定期的に確認し、過不足がないようにします。
- ユーザーの入退社に合わせた管理:退職者のライセンスを回収し、新入社員に割り当てるプロセスを確立します。
- 更新時期の管理:サブスクリプション型の場合、更新時期を管理し、予算計画に組み込みます。
- コンプライアンスの確保:ライセンス条項を遵守し、定期的な監査を実施します。
特にサブスクリプション型のMicrosoft 365では、未使用ライセンスの把握と最適化が重要です。使用状況レポートを活用して、実際の利用状況を確認しましょう。
PCユービックで購入できる法人向けOfficeライセンス
PCユービックでは、法人・個人を問わず、正規品保証付きのOfficeソフトウェアを格安価格で提供しています。2025年7月現在、以下のようなOffice製品を取り扱っています。
取り扱いOffice製品
- Office Professional Plus 2021 OEM:正規ライセンスDVD付き 日本語版(¥9,900)
- Office Home & Business 2019 OEM:日本語ライセンスカード 認証保証付き(¥8,800)
- Office 2024 Home & Business:最新版 永続版 ライセンスコード 2台対応(¥38,500)
- Office 2021 Pro Plus ダウンロード版:正規ライセンス 永続型 日本語対応(¥5,500)
- Office 2021 OEM:電話認証カード ライセンスキー付き 正規保証付き(¥7,700)
これらの製品はすべて正規認証保証が付いており、万一商品に不具合や相違があった場合には、返品または交換による対応が行われます。また、全国一律送料無料で、追加料金は一切発生しません。
特に法人のお客様向けには、複数個・複数種類の一括注文、お見積書・納品書・請求書(インボイス対応)の発行など、柔軟な対応が可能です。
PCユービックでの購入メリット
PCユービックでOffice製品を購入するメリットには以下のようなものがあります。
- 正規品保証:すべての商品に正規認証保証が付いており、安心して利用できます。
- 格安価格:市場価格よりも大幅に安い価格で提供されています。
- インボイス対応:インボイス制度に対応した適格請求書をPDF形式で発行可能です。
- 法人対応:法人・団体からの注文に柔軟に対応し、一括注文や各種書類の発行が可能です。
注文から納品までの流れも簡単で、商品選択→注文・振込→納品の3ステップで完結します。ライセンスキーは入金確認後、通常2〜3営業日以内にメールで送信されます。
よくある質問と回答(Office法人向けボリュームライセンス)
最後に、Office法人向けボリュームライセンスに関するよくある質問と回答をまとめました。導入を検討する際の参考にしてください。
ライセンスの互換性と移行に関する質問
Q: 既存のOffice 2019からOffice LTSC 2024への移行は可能ですか?
A: はい、移行可能です。ただし、新たにOffice LTSC 2024のライセンスを購入する必要があります。古いバージョンからのアップグレード割引は基本的にありません。移行の際は、古いバージョンをアンインストールしてから新しいバージョンをインストールするのが一般的です。
Q: サブスクリプション型から買い切り型、またはその逆の移行は可能ですか?
A: 可能です。ただし、ライセンス形態が異なるため、新たにライセンスを購入する必要があります。データ自体は互換性がありますが、クラウド機能の有無など、利用できる機能に違いがあることに注意が必要です。
コストと管理に関する質問
Q: 小規模企業(10人未満)でも、ボリュームライセンスのメリットはありますか?
A: 小規模企業でも、一元管理のしやすさというメリットはあります。特にMicrosoft 365の場合、ユーザー単位での管理が容易になります。コスト面では、個別購入と比較して大きな差がない場合もありますが、管理工数の削減というメリットは得られます。
Q: ライセンスの追加や削減は簡単にできますか?
A: サブスクリプション型のMicrosoft 365では、管理ポータルから簡単にライセンスの追加や削減が可能です。一方、買い切り型のOffice LTSCでは、新たなライセンスの追加購入は可能ですが、削減による返金はありません。
サポートとセキュリティに関する質問
Q: Office LTSC 2024のサポート期間はどれくらいですか?
A: Office LTSC 2024のメインストリームサポートは2029年10月9日までとなっています。サポート期間終了後もソフトウェア自体は使用可能ですが、セキュリティ更新プログラムが提供されなくなるため、セキュリティリスクが高まります。
Q: Microsoft 365とOffice LTSCでは、セキュリティ面でどのような違いがありますか?
A: Microsoft 365は常に最新の状態に保たれ、セキュリティ更新も自動的に適用されます。一方、Office LTSCはセキュリティ更新は提供されますが、新機能の追加はありません。また、Microsoft 365の上位プランには、高度なセキュリティ機能が含まれている場合があります。
まとめ:自社に最適なOffice法人向けライセンスを選ぶために
Office法人向けボリュームライセンスには、買い切り型とサブスクリプション型の2つの大きな選択肢があります。どちらが最適かは、企業の規模や業務環境、必要な機能、予算などによって異なります。
2025年の最新状況を踏まえると、以下のような選択基準が考えられます。
- サブスクリプション型(Microsoft 365)が適している場合:常時インターネット接続が可能な環境、最新機能の活用が重要、コラボレーションツールの活用が必要、柔軟なライセンス管理が求められる
- 買い切り型(Office LTSC)が適している場合:インターネット接続が限られた環境、システムの安定性が最重要、長期間(5年以上)の利用を前提、基本的なOfficeアプリケーションのみ必要
いずれの場合も、正規ライセンスの使用は法的にも企業のコンプライアンス上も重要です。PCユービックでは、正規品保証付きのOffice製品を格安価格で提供しており、法人のお客様にも柔軟に対応しています。
自社のニーズを明確にし、長期的な視点でコストと機能を比較した上で、最適なライセンス形態を選択することをおすすめします。
Office製品の導入や更新をご検討の際は、ぜひPCユービックのOffice製品一覧をご覧ください。正規品保証付きの各種Office製品を、競争力のある価格でご提供しています。